イスタンブールにして欲しかった
先日の日曜日の朝、テレビのスイッチを入れたら、日本の首相の得意そうな顔がアップにされていた。その瞬間に、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まったことを悟りました。
スポーツ関係者の方々、旅行関係の方々、とりわけこれから施設をたくさん作る建設業界、その献金を受ける自民党の皆様はさぞお喜びのことでしょう。それに消費税アップの大義名分が立ちました。7年後までに一般大衆にそのおこぼれが回ってくるのか?
勝因は、「福島の原発事故の放射能問題は東京には一切関係ない」と首相が保証したし、「漏れている汚染水は政府のコントロール下にある」と断言したことでという。普通に生活している市民に正確なことを逐一発表しなければ、いくらでも「東京に関係ない」、「汚染水の心配はない」と言える。その2日後に東電の社員がその問題を聴かれてしどろもどろの答弁をして、海に流れ出ていることがばれてしまった。政府のコントロール下にあった情報が漏れてしまったのだ。それに、参議院選の前に汚染水漏れの問題が発覚し、それを政府は把握していた筈なのに、発表は選挙後だった。
世界に約束したことなので、原発事故の後始末に本腰を入れてやってくれればいいが、開催地決定に浮かれて、福島の人たちの現実がマスコミから遠ざかってしまわないか、とても不安です。
福島を取材している知人は、「土地に留まっている人たちに被爆は確実に進んでいる」と言っています。
ウソまでついて勝取った開催地で、日本国民が100%喜ぶのかも疑問です。
さて、僕は、「いろいろなところに行っていますが、どこか一番好きですか?」と聞かれると、歴史のある街並みと暖かいトルコの人たち(絨毯屋を除いて)を思い浮かべ、「都市としてはイスタンブールが好き」と答えます。
マドリッドも昔2度にわたって何カ月か滞在したことがあり、ここでもスペインの人たち暖かさに触れ、好きになりました。東京と一緒にこれらの都市が立候補していたのを知って、どっちかが良いなと思っていました。
投票日の前日(というか、時差の関係でその日)、テレビでオリンピックの解説番組を観ました。それによると、第1回は、「世界の平和と融合はスポーツが最適」とのことで、参加国・地域14、参加人数245人というように西欧貴族の遊びのような形で始まったことを思い出しました。(「平和」を旗印にしているけれど、歴史を見ると、そうではないことに利用されたりもしていますが)
その理想のためだったら、やっぱりイスタンブールが最適だと思いました。今までイスラム諸国はゲームには参加してはいますが、石油でお金持ちになった(トルコでは石油はあまり出ないようですが)今まで開催されていません。南米は今度のリオデジャネイロが初めてですし、アフリカはまだありません。(FIFAのワールドカップは2010年に南アメリカでありましたし、2022年にはカタールでありますが)「融合」を旗印にするならば、そろそろイスラム諸国での開催があっても良いのではないか、今は外国からいろいろな圧力があって混乱しているアラブの国々ですが、メンツを重んじるイスラム教徒の人たちなので、これが決まったら一気に解決の方向に向かうかもしれない。
日本とイスタンブールとの決選投票が決まった時に、JOCが上記の理由で開催地をイスタンブールに譲ったら、日本の国際的評価は上がったと思います。非常に残念です。
今朝のニュースで旅行中の日本女性2人がトルコのカッパドキヤで殺害されたと知りました。同じ民族ということで親近感を持ってくれていて、江戸時代に難破したトルコの船の船員を助けたことなどで、トルコでは日本人はとても好かれていますが、今回のことが原因で嫌われてしまったということはないとは信じたいですが、、、、、。
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何故東京?オリンピック
イスタンブールへの愛
軽井沢店では大変お世話さんになりました。
私も、イスタンブールに期待していましたが残念です。
No title
この歌を始めて聴いた時は、なんか薄っぺらで合っていない、この人本当にイスタンブールに行ったことがるのだろうか?と思っていました。
しかし、張っていただいたYoutubeで、イスタンブールの景色と一緒に聴くと、予想外に合っていますね。
これもありがとうございました。