インドのロックバンド
この「インドなまり」というのは、インドの古典楽器をエレキギターと上手い具合に使ったり、インド独特のリズムで演奏されるからです。
日本だったら、三味線、琴、和太鼓などをも使うロックと考えてもらうと分かりやすいかもしれません。慣れない人が聴くと、「何だこれ?」という感じかもしれませんが、聴きなれたものにとっては、結構心地よい“ロック”です。
1998年に、”DOOM”とういうタイトルのCDをヒットさせたデリー出身の”EUPHORIA”というバンドの、“REDOOM”というCDがあります。彼らのデビュー以来12年間のヒット曲をアレンジし直して出したCDです。
この中に、”HIND ROCK”という曲があり、歌詞は英語とヒンディー語で歌われています。乏しい語学力では、全ての歌詞の意味は分かりませんが、「ボンジョヴィ」という歌詞があり、その後に「トルコのタルカン」(トルコの有名なロック歌手)とあります。多分「欧米のロックがあり、トルコのロックがあり、俺たちはインドのロックをやるんだ」ということだと思います。
これなどは、インドだけではなく、トルコの音楽も売っている当店でなくては分からないことだろうなと思うと、なんだか嬉しくはなりますが、「それがどうなの?」と問われると、返す言葉はありません。
お客さんがヴァイオリンを持って入店した時に、なにも知らせないで、インドのヴァイオリンのCDをかけて、「これ何という楽器だか分かりますか?」と聞くと、インド音楽を聴いてことのないお客さんは、たいがい分かりません。そして、ヴァイオリンだと教えると、「弾き方が全然違いますね。面白いですね」とおっしゃいます。
とにかく、いろんな音楽を聴いてもらって、視野を広げて欲しいと思っています。
インドの知り合いに、大学でインド古典声楽を教えている教授がいますが、その人は、「小沢征爾は元気か?」と聞いたりします。